インプット学習

現役翻訳者がおすすめするオンライン英語辞書

英語学習のベースとなる辞書。英語学習する上で辞書は欠かすことのできないツールです。知らない単語熟語が出てきたときには、きちんと辞書で調べることがとても大切です。

わたしが翻訳者として働き始めたころは、まだまだ電子辞書紙の分厚い辞書が主流でしたが、現在はオンライン辞書機械翻訳英語学習でも大活躍です。

しかし、オンライン辞書のサイトは多数あり、

  • 違いがよくわからない
  • どれを使ったらよいのかわからない
  • そもそも本当に辞書で調べる作業って必要?

といった疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。

わたしも毎日の翻訳作業をする上で、あれこれと迷った時期があります。

そこでこの記事では、仕事や家庭でも辞書を使いまくっているワタシが、辞書を使う事の重要性とともに、おすすめするサイトを厳選して紹介します。

この記事を読めば、単語を調べる際、『こんな時には、このサイトをこうやって使えばいいんだ!』と、迷うことなく効率よく辞書を使いこなすことができるようになります。

それではまず、英語学習基礎中の基礎となる英語辞書の使い方について、お話しします。

英語辞書の活用方法

知らない英単語に出会ったとき、それはまさに、自分の中の英語の引き出しが1つ増えるチャンスでもあるわけですよね。

なので、知らない単語に出会った時には、しっかりと辞書で調べる習慣をつけることが大切です。単にその言葉の意味を調べるだけではなく、正しい発音とともに、例文を見ながら、文脈の中でどういった使い方がされているのか、他にもどんな使い方があるのか、ということを意識して調べることが重要です。

そしてここでもう一つ、単語を覚える上で、とても大切なことがあります。

それは、その単語を自分が使っている場面をイメージするということです

ただ闇雲に出会った単語を覚えようとするのではなく、その単語を実際に自分が使うシチュエーションを想像して、常にアウトプットの場面をイメージしながら、例文として覚えることです。

とにかく多くの例文に触れ、その中から、自分が使う場面にアレンジ・カスタマイズして、そのまま例文として覚えてしまいましょう。そうすることによって、場面がありありいきいきと想像でき、とっさの場面でも、スラスラと言葉になって出てくるようになります。

その結果、知ってはいるけど使えないといった単語の量産を避けることができます。

以上の理由から、わたしは、例文が多い辞書を強くおすすめします。その点で、『英辞郎 on the WEB』はオンライン辞書として一押しの辞書です!

オンライン英和・和英辞書サイト

英辞郎 on the WEB

英辞郎 on the WEB』は、語学教育の総合企業である株式会社アルクが提供している『英辞郎』のウェブ版です。

英辞郎 on the WEB』には、

  • 「英辞郎 on the WEB」
  • 「英辞郎 on the WEB Pro Lite」
  • 「英辞郎 on the WEB Pro」

の3種類のサービスがあり、違いは下記の通りです。

単語の意味を理解するには、文脈の中で理解することがとても重要なので、とにかく、わかりやすい例文が豊富な『英辞郎 on the WEB』は、オンライン英語辞書として一押しです。

単語の意味を理解するという意味では、フリープランの『英辞郎 on the WEB』でもよいのですが、和文・英文ともに、簡潔でわかりやすい例文がとにかく豊富な『英辞郎 on the WEB Pro』は特におすすめです。月額¥330かかりますが、自分にカスタイマイズした例文を作成するためにも、また英作文をする際にも、例文が圧倒的に豊富な『英辞郎 on the WEB Pro』は、実用性という点でこれに勝る辞書は他にはないと思います。

公式サイト:英辞郎 on the WEB

英辞郎おすすめポイント

  • 意味も箇条書きになっていて非常に見やすい
  • 簡潔でわかりやすい例文が豊富で、文脈の中で単語の意味を理解できる
  • 単語以外にも慣用句や動詞句でも検索ができる

Weblio翻訳

Weblio翻訳』は、ウェブリオ株式会社が運営している英和辞典・和英辞典です。

発音を聞くことができ、例文・類語・共起表現も検索できるようになっています。

共起表現というのは、検索された単語を含む文章を、その単語の前後を部分的に抜き出して一覧表示するというものです。共起表現を検索することによって、その単語と一緒に使われることが多い語(コロケーション)や、表現のパターンと傾向、使える文型、決まった言い回しなどを、実際の文章例から知ることができます。

また『Weblio翻訳』は会員登録(無料)すれば、分からなかった単語や役に立つ例文をワンクリックでマイ単語帳マイ例文帳に登録することも可能です。

また、どんどん下へスクロールしていけば、他の辞書での検索結果や、派生語、検索した単語の「お隣キーワード」なども同時に確認することができ大変便利なのですが、ただ、広告の掲載が多く、サイトがごちゃごちゃしているイメージで少し見づらいのが残念なポイントです。

公式サイト:Weblio翻訳

Weblioおすすめポイント

  • 意味・例文・類語・共起表現が検索できる
  • 無料の会員登録をすれば、単語・例文の登録が可能
  • 単語の学習レベル表示や英語力診断などコンテンツが豊富

Google翻訳

上記2つの英辞郎Weblio以外にも、Googleで「〇〇(単語) 意味」と入力して調べる方法がありますが、詳細な説明はなく、また例文も一切ないため、英語学習にはおすすめできません。

便利なツールではありますが、単語の意味を正確に理解し、実際に使えるようになるためには、やはり英辞郎Weblioの2つがおすすめです。

オンライン英英辞書サイト

言うまでもなく、『英英辞書』とは、英単語の意味を英語で説明した辞書のことで、日本で言うところの『国語辞典』にあたります。

すべての英単語が、ぴったりの日本語に置き換えられるとは限りません。英単語のニュアンス正確に、また詳しく理解するためには、英英辞書を使うことをおすすめします。

英英辞書を使うと、日本語を介さず、英語を英語のまま理解する力を身につけることができるので、英語力は大きく伸びます。

英語の初心者のうちは、どうしても英和辞書を使う必要がありますが、ある程度の英語力がついてきたら、英和辞典と英英辞典を併用しましょう。

とくに動詞・形容詞・副詞は、日本語と英語の語感いにズレがあるものが多いので、英和辞書だけでなく、英英辞書でも意味を確認するクセをつけましょう。英英辞書を使いこなせるようになったら、最初に英英辞書で意味を調べるようにして、よく理解できなかったら英和辞書で確認する、という方法がおすすめです。

ここでは、英語を母語としない英語学習者用である『ロングマン現代英英辞典』と『オックスフォード英英辞典』の2つを紹介します。

ロングマン現代英英辞典

ロングマン現代英英辞典』は、英語学習者向けの辞書で、英語を母国語としない人たちが理解しやすいように、使用語彙が2,000語に制限されています。

2,000語というのは、英検3級(1,650語)よりやや多い程度ということになります。

英検3級は中学卒業レベルの検定なので、中学卒業プラスアルファ程度の英単語力があれば、ロングマンをかなり読みこなすことができるということになります。

ロングマン現代英英辞典』は、英語の語彙がまだ少ない初心者英英辞書デビューにおすすめの辞書です。

公式サイト:ロングマン現代英英辞典

オックスフォード現代英英辞典

先ほどの『ロングマン現代英英辞典』に比べて、『オックスフォード現代英英辞典』は使用語彙が3,000語と1,000語多くなっているので、ロングマン現代英英辞典では少し物足りなくなってきたという方などにおすすめです。

ロングマンと比較すると、少し難しい種類の単語が使われ、より詳細な説明文となっているのですが、単語の意味や例文を中心に、無駄がないすっきりとした作りになっています。

公式サイト:オックスフォード現代英英辞典

おまけ

オンライン英語辞書』というカテゴリーからは外れますが、英語学習に使える便利なツールを4つ紹介します。

シソーラス類語辞典

シソーラスを使って学習するメリットは、この3点です。

  • 語彙力を効率的に増やすことができる
  • 関連付けられた複数の単語をグループでインプットするので表現の幅が広がる
  • 日本語を介さず英単語を英語のまま理解するので応用力が身につく

関連付けられた複数の単語を、ニュアンスのままグループとしてインプットします。例えば「price」、「amount」、「bill」、「cost」を「お金にまつわる単語」としてそのままインプットすることで、リスニングでは理解力の幅が、スピーキングでは表現力・応用力を身につけることができます。

公式サイト:THESAURUS.COM

機械翻訳

DeepL翻訳

DeepL翻訳』はドイツの人工知能システムを開発している企業が提供する機会翻訳サービスです。

2017年夏にインターネット上で無料公開され、2020年3月19日より日本語での利用が可能になりました。

これまでの翻訳サービスよりも高精度自然な翻訳ができるサービスだと注目を集めています。

DeepL翻訳』には無料で手軽に利用が開始できる無料プランと、より多くの機能を利用できる有料プランがありますが、無料プランでも一度に5,000字まで翻訳できるため、翻訳サービスとしては十分です。

公式サイト:DeepL翻訳

みらい翻訳

みらい翻訳』は「流暢な日本語訳」が話題のサービスで、有料(法人向け)もありますが、こちらも無料の「お試し翻訳」で十分です。

AI機械翻訳の最先端技術とデータ学習に基づく高精度な翻訳、違和感のないやわらかい日本語訳、というのが『みらい翻訳』の特徴となっています。

公式サイト:みらい翻訳

DMM英会話なんてuKnow?

MM英会話なんてuKnow?』は、DMM英会話が提供しているサービスで、「これって英語でなんて言うの?」に特化した質問に、専門家、バイリンガル、ネイティブスピーカーなどの英語のプロフェッショナルが回答するQ&Aサイトです。

DMM英会話の会員(無料体験会員も含む)であれば、無料で質問をすることができ、質問の閲覧については誰でも可能となっています。

サイトの一番上には検索窓があり、会員でなくても、過去の質問&回答の中から同じような質問を検索することが可能です。

参考:DMM英会話なんてuKnow?

Mouse Dictionary

コピペがどうしても手間だという場合には、ChromeやFirefoxのブラウザ拡張(エクステンション)として利用できる『Mouse Dictionary』も便利です。

マウスカーソルを英単語にかざすだけで、コピペの手間なく単語の意味をチェックすることができます。

Chrome・Firefoxに対応しています。オプション画面から辞書データを登録し、ローカルに辞書登録するのでオフラインでも意味を表示することができる便利な拡張機能です。

公式サイト:Mouse Dictionary

まとめ

今回、翻訳の仕事においても長年使用しているオンライン辞書とそのおすすめの使い方についてご紹介しました。

新しい単語に遭遇し辞書で調べる時には、意味だけでなく、とにかくたくさんの例文に触れ、自分にカスタマイズしたオリジナルの例文をどんどん増やしていくことが大切です。

オリジナル例文を増やして、ザックバランな英語コミュニケーションを実現させましょう!

この記事が英語コミュニケーションを目指す皆さんの参考となれば幸いです!